老若男女を問わず、体型に対する関心は高いですね。とくに女性のすっきりスリムな体型への憧れは、過激なダイエットや摂食障害にもつながり、健康の問題にもなりやすいと思われます。食事制限で痩せるよりも、むしろ姿勢を整えてすてきなスタイルを取り戻すのが理想的ではないでしょうか。

正しくない姿勢は、万病のもと。動物は4本足で歩くのに比べ、人は2本足で直立歩行をするため、垂直に立っている脊椎に負担がかかります。生まれたときから、脊椎とこれを支える筋肉、靭帯、関節、椎間板、神経などが連携し、体を支えています。誤った姿勢でバランスが崩れると、脊椎への負担だけではなく、関連する器官にさまざまな病気が発生します。特に、下記のような姿勢には注意しましょう。

前かがみ: 前かがみの姿勢は腰椎に体重の2倍に近い圧力がかかります。腰痛の痛みを避けるために腰を曲げていると、だんだんと曲がりが深くなり悪循環に陥ります。

横座り: 習慣的にひざを片方に曲げて座ると、ひざ関節に大きな無理を与えると同時に骨盤を片側に傾けさせる結果を招きます。

片側だけ使う: 普段よく使う方向にだけ偏って使うのは脊椎を歪める主な原因となります。かばんを片方の肩にかけたり、片方の足にだけ体重をかけて立つ習慣も影響します。

姿勢の悪いまま長時間机で仕事する: 机に長く座って仕事をする多くの会社員が腰痛を訴えます。姿勢の悪さが習慣になると、腰の筋力が弱くなって疲労が重なり痛みを誘発することもあります。

足を組む、かがんで座るなど、座っている姿勢が良くないと腰の痛みだけでなく脊椎にも異常が出る。経絡に沿って流れるエネルギーの通路が詰まることになり、呼吸も不自然で血液循環も悪くなります。

今回紹介するブレイン体操は、脊椎のバランスを整え、からだの循環を円滑にし、緊張した筋肉をほぐすため、腰痛の緩和に大きな効果があります。姿勢が正しくなると心もおだやかになり、脳への酸素供給が改善され、業務能率も向上するでしょう。

[脊椎のバランスを整えるブレイン体操]

1. 骨盤と腰を矯正する

右足を上にして脚を重ねて座り、両ひざとおへそが一直線になるようにします。足の裏が天井を向くようにして両手で足の裏につけます。息を吸いながら首と上体を後ろに反らします。反らした首を下げながら息を吐きます。胸がひざにつくように深く前に下げます。また息を吸いながら腰を右側にねじって両手を床に同時につけます。息を吐きながら元に戻ります。この動作を2回続けて足を替えて行います。腰椎と骨盤を刺激して矯正し、柔軟にします。

2. 横になって腰を上げ下げする

横になって両ひざを立てて足の裏を床につけます。 両手のひらを床にあてて腰とおしりを上下に床にトントンと打ちます。 腰と下半身の力を抜いて5分以上行うと良いでしょう。 腰の辺りの詰まったところをほぐし内臓機能を活性化させます。

3. 上体起こし

腰や全身の筋肉を強化するためには腕立て伏せがとても効果的だが、腰痛がある場合には腰に負担がかかります。腕立て伏せより簡単で腰の筋肉を強化する良い方法です。うつ伏せになった姿勢でゆっくり両腕を伸ばしながら上体を起こします。呼吸を吸い込んだ状態で頭を後ろに反らしてあごを上げて天井を見ます。意識は腰に集中してしばらく止まって吐き出す息と共にゆっくり元に戻って休むことを繰り返します。

4. 両側へひざをひねる

仰向けになって横に腕を広げ、ひざは付けたまま立てます。 息を吸いながらひざを胸のほうに引き上げます。 その状態で右側にひざをひねり、腰に力をじっと与えながら集中します。元に戻しながら息を吐きます。反対側も同様に行います。この時、両ひざが離れないようにします。 3回繰り返します。